伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜
くさぎ菜のかけめし
くさぎ菜のかけめしは、岡山県加賀郡吉備中央町で、昔は猟で獲れた雉や野うさぎを具材にしたり、祭りや結婚式などのハレの日にご馳走として食べられてきた郷土料理。くさぎ菜とは山野に自生するクサギ(クマツヅラ科)の若芽を採って乾燥させたもので、葉に特有の臭気があり、臭木(クサギ)の和名がつきました。クサギの葉を食すには、アク抜きや乾燥などの下準備や、水で時間をかけて戻す作業など、とても手間がかかりますが、古くは薬用とされるほど栄養価も高く、長期の保存が利くため、寒い冬を迎えるこの地域では、重宝されてきました。そのくさぎ菜のおいしい食べ方は、かけめしです。干して戻したくさぎ菜を小さく切って油で炒め、鶏肉などの具材と共に下味をつけご飯にのせ、別に鶏ガラでとったすまし汁をかけて食べます。このふるさとの味を残していくため、小学校の給食で提供されていたり、町内の飲食店でどなたでも召し上がることが出来ます。
