伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜
むきそば
「むきそば」は、ソバの実をむいて茹でたものに出汁をかけて食べる酒田の郷土料理です。 もともと上方(関西地方)のお寺で食されていた精進料理だったものが、江戸時代に北前船によって酒田に伝わったと言われています。明治初期、北国一の湊町として酒田が繁栄を極めた時代に、一流料亭で食膳に上げられました。北前船の往来によって富を成した豪商たちが足を運び、贅沢な料理とお座敷遊びを楽しんでいた料亭で提供されることにより、米や小麦の代用ではない、贅沢で上品な日本料理の一つとして確立したと言えるでしょう。 酒田では、素材を生かし、昆布出汁やシイタケ、鶏肉などで上品な味に仕上げた逸品として残り、今も会席料理の小鉢などで提供されています。 サラッと爽やかな味わいとプチプチとした食感は、疲れた身体にもやさしい料理です。 現在は、むきそばと出汁がセットになった缶詰やレトルトも、湊町酒田のお土産として販売されています。
