伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜
勝山北谷の鯖の熟れ鮨し
勝山市北谷町の「勝山北谷の鯖の熟れ鮨し」は、脂ののった塩鯖を塩抜きし、麹とご飯を混ぜて詰め、じっくり時間をかけて熟成し、乳酸発酵させた伝統食です。その起源は明らかではありませんが、江戸~明治時代に、九頭竜川をさかのぼって勝山地域まで運ばれてきた塩鯖を地域の伝統的な発酵技法で保存食にしたなどと伝えられています。 勝山市北谷町は、加越山地の山あいにあり、冬場は寒く県内有数の豪雪地帯です。このような自然環境によって、発酵はじっくりと進み、くせのない甘みとクリーミーなチーズのような香りがある熟れ鮨しとなります。加工は11月下旬ごろに行い、およそ1か月後の正月から食べることができます。食べ方は、1~2㎝の厚さに切って、そのまま食べるほか、カルパッチョなどの新しいレシピも考えられています。現在、北谷町に加工場が整備されています。勝山市の冬期間に開催されるお祭りなどでも販売され、人気商品となっています。
