伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜
山都そば
飯豊連峰の南の裾野に広がる喜多方市山都地区の「山都そば」は、古くから米の代替食として、そして、冠婚葬祭時のもてなしのご馳走として客人に振舞われています。特に結婚式の披露宴等の祝いの席では、客に蕎麦を振る舞う「後段の蕎麦」という習慣があり、その際、客人をもてなす側の人が「そば口上」という、蕎麦をほめる言葉におもしろおかしく節を付けて唄う習慣があります。 「山都そば」は、製粉歩留りを7割以内のそば粉で、つなぎを一切使わずに手打ちするため、白っぽく透き通った色合いで、しこしことした独特の歯ごたえがあるのが特徴です。 山都地区では、新そば以外でもそばをおいしく食べていただくために様々な工夫をしており、冬に積もった高密度の雪を利用した雪室(雪を使った低温貯蔵施設)で貯蔵したそばの実を挽いて打った「雪室そば」や、江戸時代に将軍家へ献上されたと言われる「寒晒しそば」など、様々な味を楽しむことができます。
