伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和6年度認定
粟おこし
粟おこしは蒸して乾燥させた米や粟などを水飴で固めたお菓子です。サクッとした硬い食感と噛んだ瞬間に広がる米の香りが特徴です。粟おこしが大阪で広まったのは江戸時代中期。天下の台所と呼ばれた大阪には、全国から良質な米や水飴、砂糖が集まりました。元々おこしは庶民の間では粟やひえなどの雑穀で作られていましたが、大阪の人々は贅沢品だった米をわざわざ細かく砕いて粟状にした「粟おこし」を作り出しました。この新しいおこしは大評判となり「身をおこし、家をおこし、国をおこし、福をおこす」といった縁起の良さから大阪名物として愛されました。なお、大阪のおこしには象徴として「梅鉢紋」が書かれています。奈良時代末期、右大臣・菅原道真公が九州の大宰府に左遷される際、大阪の上町台地で村の者が道真公をお慰めしようと粟おこしを差し上げたところ、公は大変喜ばれ「梅鉢の紋の小袖」をお礼に渡されたことがきっかけとされています。

大阪府
大阪府粟おこし工業協同組合
https://www.okashi-osaka.or.jp/br-awaokoshi.html