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全国各地の100年フード

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福岡県

未来の100年フード部門〜目指せ、100年!〜
令和6年度認定

久留米焼きとり

久留米焼きとりは1960年代に屋台で出されたのが始まりとされ、今では日本屈指の焼きとり密集地帯になっています。久留米焼きとりの最大の特徴は、そのバラエティの豊かさ。鶏はもちろん豚、牛、馬、魚介類、野菜、創作巻物など、幅広い食材を竹串に刺し、炭火でじっくり焼きあげます。ハルツ(心臓)やせんぽこ(動脈)など内臓ものの数が多いのも特徴で、中でもダルムと呼ばれる白モツの人気が高く、久留米焼きとりには欠かせない存在です。ダルムなどドイツ語のメニューがあるのは、久留米には医大があり、医学生が使う医学用語から派生して定着したものとされています。焼きあがった焼きとりには酢ダレがかかったざく切りキャベツが添えられ、串に刺した肉の間には玉ねぎが挟まれていることが多いのも特徴です。市内に200軒を超えると言われる焼きとり店には、夕食として来店する家族層も多く、まさに久留米のソウルフードとして親しまれています。
久留米焼きとり
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和5年度認定

えつ料理

「えつ」は、カタクチイワシ科に分類される全長が30センチほどの魚で、日本では有明海だけに生息しています。筑後川下流域で古くから食べられており、江戸時代の料理本にも掲載があります。産卵のため有明海から筑後川に遡上してくる5月から7月が、えつ漁のシーズンです。シーズン中の「えつ」は、脂がのっていてとてもおいしく、刺身、塩焼き、煮漬け、唐揚げ、南蛮漬け、えつ寿司など多彩な料理で味わうことができます。えつ観光の醍醐味は、屋形船の上で獲れたてを食べる「えつ狩り船」です。川船で、えつ漁を眺め、新鮮なえつ料理に舌鼓を打つ舟遊びは、大川の夏の風物詩として親しまれています。えつにまつわる伝説として、「弘法大師が貧しい身なりをしていたのにも関わらす向こう岸まで渡してくれた船頭にお礼をしようと川岸のヨシの葉をちぎって川に投げ込んだところ、それがエツとなった。」という話が伝わっています。
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和5年度認定

筑前朝倉蒸し雑煮

お雑煮といえば日本人なら誰もが知っていますが、お雑煮研究家も驚く全国でも珍しい蒸すタイプのお雑煮、それが「筑前朝倉蒸し雑煮」です。これまでは、朝倉地域の家庭のみで味わえるお正月の味として継承されてきたお雑煮ですが、「朝倉に来たらこれを食べてほしい」を合言葉に、あさくら地域の地元のお店で提供されるようになり、お正月だけでなく、誰もが年間通じて味わうことができる朝倉を代表するご当地グルメ・郷土食となっています。旅館や飲食店それぞれの店舗において工夫を凝らした筑前朝倉蒸し雑煮が提供されています。食事の美味しさはもちろんですが、ご自身のお雑煮の話など会話も弾み、その方のルーツを垣間見ることもできる素敵な郷土食です。現在は、レトルト商品やチルド商品も販売されており、朝倉地域の観光のお土産としても重宝されています。
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定

鶏ぼっかけ

鶏ぼっかけは、福岡県大野城市の上大利・牛頸地区周辺で昔から食されている郷土料理です。主に酒宴の「しめ」に食べるもので、鶏ガラ出汁に鶏肉を入れて煮て、地元の醤油醸造元の甘めの醤油で味をつけ、それをご飯に「ぼっかけ」(ぶっかけ)て食べる料理です。 この鶏ぼっかけは、ぼっかけめしとも呼ばれ、古くは、江戸時代の庚申講で提供されたことが語り伝えられています。また、昭和の時代も、まだ鶏肉が貴重だった頃には、ご馳走としてお祝い事や大事な来客の際に振る舞われました。その後も、家庭ごとに、味付けや調理法が受け継がれ、地域の集まりなどで振る舞われてきました。 現在は、郷土料理の継承及び地域のにぎわいづくりのため、イベントや地域行事、小学校給食で提供されています。鶏ぼっかけを広く普及するために、アレンジレシピを定義づけした「大野城鶏ぼっかけ」は、市商工会推奨品に認定されています。
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定

福岡柳川/貝柱粕漬・海茸粕漬

柳川市は福岡県南部、筑後平野の西南端に位置し、有明海に面しています。有明海の豊富な海の幸と酒どころであった柳川で、お酒を搾ったあとの酒粕に生の海産物(貝柱や海茸)を漬け込み、酒粕と一緒に食べる、この地域独特の食文化は、江戸時代から続いています。文献においても江戸時代から柳川の特産品であり、当時から現在まで続く柳川のおもてなしの逸品となっています。
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和3年度認定

あごだし

あご(トビウオ)は、その美味しさだけではなく、海面上を長距離に渡って飛ぶという特異な生態や、生息地域ごとに異なる多様な食文化が注目されてきました。脂肪分が少なく、青臭さがあまりないことから、刺身、すり身、塩焼き、唐揚げなどさまざまな調理方法で食されますが、中でも「あごだし」は、深いうま味がありながら、すっきりとした上品な口当たりが特徴で、古来より九州では祝いの席やお正月、祭事など大切な場面で縁起のよい高級食材として振舞われ、愛され続けています。九州あご文化推進委員会は2018年10月、あごの日本有数の漁獲地である長崎県平戸市、同県新上五島町、鹿児島県屋久島町と、あごだし商品を多く手掛ける久原本家グループ(福岡県久山町)の4団体が立ち上げました。「九州のあごだし」に関わる人々や、各地域に根付いた色濃い食文化などを紹介する活動を推し進めています。
あごだし
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和3年度認定

うなぎのせいろ蒸し

柳川の名物郷土料理「うなぎのせいろ蒸し」です。水郷・柳川は、古くから天然うなぎの名産地として広く知られ、1681年に名物「うなぎのせいろ蒸し」が誕生しました。うなぎ料理といえばうな重やうな丼が一般的ですが、柳川ではせいろ蒸しという調理方法でタレを絡めて味付けしたご飯の上に、蒲焼きにしたうなぎ、錦糸玉子を乗せ、せいろで蒸したものを提供します。『せいろ蒸し』にすることで、うなぎは、外はパリッと香ばしく、中はふわっと仕上がり、そのうま味がご飯にも染み、最後まであつあつのままお召し上がりいただけます。市民はもちろんのこと、川下りで観光地となった柳川のグルメとして大人気となり、年間150万匹ものうなぎが食べられています。現在は柳川でうなぎが獲れなくなり、鹿児島・宮崎産の養殖ウナギを使用し提供。市内には約30店舗のうなぎ屋が点在し、各店舗で焼き具合、受け継がれたタレでそれぞれの味を提供しています。
うなぎのせいろ蒸し
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和3年度認定

小郡の鴨を取り巻く食文化

江戸時代から知られた狩場である小郡の鴨は、くず米をたっぷり食べたことでずっしりと重みを増し、「其味の美なること、諸州の産に優れり」と記されるほど旨みをその赤身いっぱいに溜めこんでいます。現在人々の口に入る天然鴨は、そのほとんどが猟銃によって捕らえられていますが、伝統的な猟法である「無双網」を使って捕らえられた鴨は、また一段と美味しいといわれています。今や高級食材の一つである鴨ですが、地元の古老によると、力武をはじめとした市北西部では冬になるとよく食べられており、子どもですら食べていたそうです。市内の鴨料理屋「さとう別荘」では、鴨猟が解禁される秋の彼岸(11月中旬)を迎えると、鴨鍋、鴨ご飯、鴨の刺身、御狩場焼をいただくことができます。毎年、鴨を楽しむために都市部から訪れるファンも多いようです。ぜひ一度、小郡市の鴨料理をご堪能ください。
福岡県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和3年度認定
有識者特別賞

北九州の糠の食文化

糠炊きは江戸時代から旧豊前国に伝わる郷土料理です。糠床を調味料として炊き込む料理は珍しく、小倉城下に伝わる独自の食文化と言えます。糠炊きを作るには、熟成糠床が必要です。毎日かき混ぜ野菜を漬けることで発酵熟成が進みます。小倉の糠床は唐辛子や山椒が入っているのが特徴です。糠漬けは季節の野菜を糠床に漬けたもので、米糠に含まれるビタミンB1も摂取出来ます。糠炊きは青魚の煮付けに糠床を入れて炊き込んだもので、魚の生臭みもなく、ごはんのおかずや酒の肴にぴったりです。砂糖、醤油、みりんなどの調味料を使用した「現代式」と、糠床のみを調味料とする「伝統式」があります。糠床の植物性乳酸菌が腸まで届き免疫力向上や、食物繊維による便秘改善作用もあります。最近では青魚以外にも、鶏肉、卵、こんにゃくなど、様々な食材を活用した糠炊きが販売されています。また炒飯やコロッケといった、様々なアレンジレシピも考案されています。
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未来の100年フード部門〜目指せ、100年!〜
令和3年度認定

小倉焼うどん

北九州・小倉で誕生した焼うどんです。その歴史は終戦直後の昭和20年に遡ります。焼そばを作ろうにも、時代は食糧難のピークであり、当時の小倉では肝心のそば玉が手に入りにくい状態でした。やむなく干しうどんを代用して試作されたのが焼うどんであり、小倉発祥の起源となっています。現在は、小倉焼うどん研究所にて運営されているその店こそが小倉北区魚町にある「だるま堂」とされています。現在ではごく一般的な家内食となっている焼うどんですが、“元祖の味”が一線を画す所以は干しうどん、つまり乾麺を使用する点にあります。茹で置きが出来ない分、調理に手間暇がかかってしまうものの、焼き目がしっかりと付いた、もっちりとした食感を通常の茹で麺で実現することは不可能なのです。その秘められた“素材力”に着目し、様々なイベントを手掛けているのが「小倉焼うどん研究所」であり、小倉発祥説が一般レベルで認知される礎を築いてきました。
福岡県