伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定
ゆうれい寿司
「ゆうれい寿司」は、宇部市(旧楠町)内の吉部地区に伝わる真っ白い外見が特徴の押し寿司です。 良質な山水に恵まれ、お米と水がおいしいと評判だったこの地区では、柚子酢で風味をつけたご飯で押し寿司を作り、特別な日の御馳走として食べていました。その寿司は具が一切なく、真っ白い見た目と、具が消えたという表現から「ゆうれい寿司」と呼ばれ、吉部地区の伝統料理として伝承されてきました。 現代版では、酢飯にエソのミンチ(白色)を混ぜ込み魚介のうま味と風味を加えたものを使用、また押し寿司を2層とし、上段に白い酢飯、下層に吉部地区の季節の山菜等を混ぜた酢飯とすることで、外観は白いまま、山海の風味溢れる「おいしいゆうれい」へ。 郷土の食材を用い、味も自慢の料理として進化を遂げたゆうれい寿司は、地域を代表する伝統料理として、今に受け継がれています。
山口県