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全国各地の100年フード

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滋賀県

伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和5年度認定

安土のふなやき

天下統一を目指した織田信長は、侘び茶を確立した千利休を重用し、安土城から茶道を全国に広げていきました。茶会ではお茶と茶菓子が振舞われ、「利休百会記」によると「ふの焼」という茶菓子が88回中68回使われたと記録されています。安土城があった蒲生地区(現近江八幡市安土町)から「ふの焼」が全国に発信され、名称・材料・目的を変えながら全国に広がっていきました。「ふの焼」発祥地である蒲生地区では、「ふなやき」として子供のおやつ、また「お母さんの味」として記憶されています。この「ふなやき」を、当会では、重要な郷土食や特産品として復活し、全国に伝える取り組みを5カ年計画で取り組んでいます。既にレシピを作成し、地元の飲食店で「ふなやき」を食べる場所づくりの確保も進め、小学校等を訪問し「ふなやき」を知って頂く出前講座も行っています。
滋賀県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和5年度認定

石部のいもつぶし

500年以上前の江戸時代に東海道の51番目の宿場としておかれた石部宿(現:滋賀県湖南市)で、古くから庶民に親しまれてきたといわれる「いもつぶし」は、米が貴重とされていた頃、里芋を混ぜて食べられていた郷土料理です。皮をむき、ざっくりと切った里芋を米と一緒に炊き、つぶして俵型に丸め、みたらしのような濃厚なタレを塗り、香ばしく焼いた甘辛醤油味は誰もが好む逸品です。ほろ苦い味噌があと引く田楽味噌味は、お好みで山椒をかけると風味が変わり味噌ともよく合います。近年は旧東海道にある石部宿田楽茶屋で味わうことができたり、地元保存会がイベント時に販売されたりしています。石部の伝統食として愛されてきた食べ物なので、これからも伝統を絶やさずに伝え、たくさんの人に味わっていただきたいと思います。
滋賀県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和5年度認定

大津のうなぎの食文化

江戸期には大津市で獲れた琵琶湖のうなぎは屈指の名産品として全国に知られていました。また当時は瀬田の唐橋から大津宿までの東海道沿いに、逢坂の関から流れる清流で泥抜きをしたうなぎを扱った料理屋がたくさん店を構えており、その名残から今も旧東海道の周辺には多くのうなぎ屋があります。総務省家計調査によると、うなぎの蒲焼きの消費金額は平成28年と令和元年に全国1位になるなど、大津市は全国でもトップクラスの消費金額を誇っています。鰻料理は多種多様で、蒲焼き以外の食べ方を楽しめるのが大津のうなぎの最大の特徴です。滋賀で「じゅんじゅん」と呼ばれるすき焼き風料理や「しゃぶしゃぶ」などの鍋料理、それ以外にも「近江牛」と組み合わせたステーキと蒲焼きのお重など、市内ではバリエーション豊富なうなぎ料理が提供されています。うなぎの食文化が根付く大津ならではの個性豊かなうなぎ料理を求めにぜひお越しください!
滋賀県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定

近江日野の伝統料理~鯛そうめん、肉めし、日野菜漬け ~

滋賀県蒲生郡日野町は、近江日野商人のふるさと、800年以上続く湖東地域最大の祭「日野祭」や奇祭「芋競べ祭り」など今も町内各地域で昔ながらの伝統や文化、風習が残る町です。日野祭の際にもてなし料理としてふるまわれたという「鯛そうめん」や「ぶりぬた」、葬式を家庭でおこなっていた頃に作られていた「丁子麩のからし和え」「白和え」「ごま豆腐」「焼き豆腐」、原産地である「日野菜」の漬物、農村地域で広く食べられていた「さつまいものちょく」、地域の行事で食べられていた「肉めし」や「茗荷ずし」「山味噌」など各地域や家庭で食べ継がれてきた料理があります。私たち自身が食べてきた料理だけでなく、町内各地域への聞き取り調査によるメニューの発掘、イベントや料理教室などでその料理を子供から大人まで様々な世代に伝える活動をしています。
近江日野の伝統料理~鯛そうめん、肉めし、日野菜漬け ~
滋賀県
伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和3年度認定

よびしの食

「よびし」とは、冠婚葬祭などに、親戚や近所の人を招き(よび)おもてなしをする寄り合いのことで、多賀町近隣地区の方言です。町の中心にある多賀大社の古例大祭は鎌倉時代より続き、どんな食を準備したか江戸の文書にも記録されています。また、各集落に神社、寺院があり年中行事が受け継がれています。その際にふるまわれる「よびしの食(寄り合い時のおもてなし料理)」には、「うどんぬた・イタドリ煮・ゼンマイの白和え・くるみごんぼ・ぼんがら餅」などが各集落に伝わっています。「正月よび」「おんなよび」など行事や人によって呼び名も少しずつ異なります。食の準備をする人やレシピは、各集落で少しずつ異なり、リーダーの味が継承されて独自の文化が形成されています。また、食品や調理にまつわる動作、道具の名称も、多賀町を流れる2本の川、3つの谷筋で少し異なる方言があるのも特徴です。
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