伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定
有識者特別賞
八戸せんべい汁
八戸地方で200年以上も食べ継がれてきた郷土料理「八戸せんべい汁」。東北地方太平洋側北中部では、冷夏をもたらすやませに悩まされており、特に江戸時代の小氷期には稲作の不作対策として小麦や雑穀も栽培されてきました。練った小麦粉を焼いた煎餅を用いることで保存がきき、八戸せんべい汁は家庭料理として受け継がれてきました。肉や魚、野菜やきのこなどでダシを取った汁の中に、汁物専用の「おつゆせんべい」を最後に割り入れ、煮込んで仕上げます。鶏だしのしょう油系や魚だしの塩系、馬肉鍋に入れる味噌系など、様々な食べ方があります。美味しいダシ汁が沁み込んだせんべいのツルツル、モチモチした独特の食感は、まるでパスタのアルデンテのようです。どこか懐かしい、愛情を感じる味、家庭料理として食べ継がれてきた八戸せんべい汁で、身も心も温まる味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。
青森県
八戸せんべい汁研究所
https://www.senbei-jiru.com/