伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和4年度認定
厚木のとん漬
江戸時代末期ごろ、ある時荻野山中藩(厚木市近辺)で人寄せがあり、大勢の客人が集まり、料理が不足。しかし当時の武士たちは豚や猪などの四つ足の肉を食べることを嫌っていました。そこで何の肉かわからないように、猪肉にみそを塗り焼いて出したところ美味しいと評判になったのがとん漬の始まりと言われています。その後、黒船が来航し、横浜居留地の外国人のために豚を持ち込んだことから、神奈川県で養豚が盛んに行われるようになり、中でも厚木市は300軒の養豚場が軒を連ね、豚肉店の展開とともに、厚木市でのとん漬の普及が進み、現在は厚木の名産として知られるようになりました。とん漬は選りすぐりの上質な豚肉を各店舗自慢の特製みそを一枚一枚丁寧に塗り重ね、じっくりと漬け込んだ逸品。特製みそを丁寧に塗り重ねることで生まれる伝統の味は、思わずご飯が欲しくなる味。家庭の食卓だけでなく、お土産や贈答品として喜ばれる厚木の名産品です。
