伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和6年度認定
五島うどん
およそ1200年前、遣唐使船の寄港地として知られた上五島には、大陸から様々な文化がもたらされましたが、「五島うどん」もその起源は遣唐使によって伝えられたといわれています。島の特産品である食用の椿油を塗布しながら、棒状の生地を2本の箸にかけ、引き延ばしては束ねる作業を繰り返し紐状の細い麺にしていきます。椿油を使用するため独特の風味が生まれ、製造の工程で何度も熟成を重ねたあと乾燥させることから、コシが強く切れにくい麺が完成します。代表的な郷土料理は「地獄炊き」です。ゆで上げたうどんを大鍋ごと食卓に乗せ、煮えたぎる鍋の中からうどんをすくい、薬味を加えたアゴ(飛魚)出汁や生卵にからめて食べます。大勢で鍋を囲みながら食べるシンプルかつ豪快な本場ならではの食べ方です。

長崎県