伝統の100年フード部門 〜江戸時代から続く郷土の料理〜
令和6年度認定
むくり鮒
横顔の形の山形県、その口角のあたりが川西町です。町内7つの地区の中で一番の面積を持つ玉庭では、上杉の時代に下級武士が住んでいた事から数多くの歴史と共に受け継がれてきた文化があります。その一つが今回ご紹介する『むくり鮒(ぶな)』です。その歴史には諸説ありますが、鷹山公推奨の冬のたんぱく源であり、近年では転作田を活用した養殖に取り組む事で通年販売が行えるようになりました。むくり鮒加工は、冬の間が最盛期であり、県内有数の豪雪地帯である玉庭の貴重な冬仕事でもあります。春に放流・孵化、夏に水温や食糧調節等、徹底した管理を行い、成長した鮒を秋に水揚げ、冬に加工します。切腹は縁起が悪い事から背開きにしてむくる(「めくる」の方言)、転じて縁起物とされ年末年始のご挨拶品に選ばれることも多くなりました。また、町内小学校の授業でも取り上げられる伝統の『むくり鮒』をこれから先も未来へ残していきたいと考えます。

山形県
玉庭地区交流センター四方山館
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